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日別アーカイブ: 2021年7月10日

てご通信 vol.7

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昔に導入した機械に設置されている海外製制御が変更できない…

製造における改善活動、製造品目の変更等によって機械の制御方法を変更するという事は時々あるものです。社内の技術スタッフで対応できることが理想ですが、難しい制御変更等では当社にお声がけを頂きます。

規格が異なるから海外製制御機器は言語から違う

ご相談を頂く中でも良くいただく課題事項が海外製制御機器の回路設計です。海外と国内の制御機器は何故異なるのか、それは世界と日本の規格の差にあります。
日本国内に流通している機器には全てJIS規格が適用されています。一方で海外の場合は地域毎に様々な規格が用意され、その規格において技術が発展しています。
日本国内のJIS規格は高い「安全性」と「信頼性」を要求される規格であり、その土台が制御の仕方の差に表れます。

オフディレイタイマー1


オフディレイタイマー1

制御言語の主流は5つ。国内におけるスタンダードではない=ブラックボックス化。

国際規格で設定されている制御言語は5つです。其々特徴があるものですが、国内ではラダーエディタが主流です。

□ラダーダイアグラム(LD) エディタ
  日本国内で最も普及しているプログラミング言語。
  リレー回路表現したものでビット信号のON/OFFを扱う処理に適している。

□ファンクションブロックダイアグラム(FBD) エディタ
  計装分野で使用されていたものがPLCでも用いられる。
  データの流れが分かり易いというメリットがある。

□ストラクチャードテキスト(ST) エディタ
  複雑な演算や文字列処理の記述を得意とする。
  高級言語に慣れたエンジニアに向いている。

□シーケンシャルファンクションチャート(SFC) エディタ
  状態遷移を記述するのに特化した言語。各工程の遷移
  条件、工程内部処理を別に記述できる点がメリット。

□インストラクションリスト(IL) エディタ
  マイコンで言うアセンブラに相当するもの。
  容量・速度重視のプログラムには有効であった。

日本メーカーが開発当時、英文を利用した開発環境に慣れていなかった為、ラダー言語がPLC開発環境におけるスタンダードになったといわれており、国内ではラダー言語が分かっていれば大半の制御はわかるものです。
一方で、ラダー言語以外の制御方法が組まれているPLCにおいては読解や変更後の設定方法がわからずブラックボックス化して見えてしまうものです。

制御言語を国産化することは可能です。
そして、そこはサイテックが対応します!


PLCの国産化(国産制御への更新)は運用上重要な施策です!

海外の設備に設置されているPLCの言語が理解できない為に、改造や保守が課題となっているケースが見られます。
結果として、トラブル発生後の復旧時間が延びたり、保守の手間がかかる・予備品の過剰確保が必要となるといった
ことにつながっています。

国産化にあたってどの業者に依頼すべきか?

運用性の向上を目指してPLCの国産化に取り組む場合、どのような業者に依頼すべきでしょうか。

勿論、制御のエンジニアに依頼するのですが、その上で、以下の3つの点をチェックしてみてください。

①操業経験に基づくソフトの解析力
 実際に生産ラインがどのように動いているのか、今までにどのような改造を
 施してきたのかを知ったうえで、既存PLCを読解することが求められます。

②保全経験に基づく設計力
 様々な事業所で、どのようなトラブルが起き、保全をしてきたのか、そのノウ
 ハウがダウンタイムを最短にするための設計へとつながります。

③今後想定される改造に向けた思慮力
 国内において生産性向上は必須課題。解決に向けて制御の改造がされることは
 想定されうることです。
 その時に改造がしやすい配慮を設計に織り交ぜているか、そこが電気回路設計
 業者の力量と言えます。

上記の点を踏まえながら、PLCの国産化を進めていくことが中長期に渡って自社の利益に直結すると言えます。

オフディレイタイマー1
オフディレイタイマー1

当社のPLC国産化事例

当社で対応可能な制御の国産化の一例です!お気軽にご相談ください!

<制御メーカー>
□SIEMENS(シーメンス)ソフト解読、三菱PLCへの置き換え
□Rockwell(ロックウェル)ソフト解読、三菱PLCへの置き換え
□Automation(オートメーション)ソフト解読、三菱PLCへの置き換え

<設備機械>
□炉制御システム(焼却炉・鋳造炉・乾燥炉)
□搬送機械システム(ベルトコンベア、空送)
□各種生産ライン(食品製造・ゴム製造・金属加工・化学品)

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