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電気炉主回路投入不具合の応急対応

電気炉の主回路は、電気炉によって発生した熱を制御するために使用される回路のことで、電気炉に電力を供給する主電源、接続されたケーブル、電熱体、制御装置などから構成されます。

今回はこの主回路への投入(電力の供給)ができなくなってしまったとのご相談でした。

主回路投入は電気機器や電気装置を起動する際に必要な操作であり、電気機器や電気装置の運転を開始するために欠かせないため、不具合が生じた場合すぐに修理が必要です。

お客様の要望内容・依頼背景

電気炉の主回路投入ができなくなってしまったとのご相談でした。

原因もわからないため、原因を調査して修理してほしいとご依頼いただきました。

 

当社の提案・施工内容

電気図面をもとに、現場で不具合箇所の調査を行いました。

その結果、主回路投入回路を調べていくと高圧回路の制動抵抗開閉用MCの補助接点の接触不良が原因と判明しました。

しかし、S-300という数世代前の開閉器で予備品もなかったことから、応急対応として補助接点の負荷に合う補助リレーを増設しました。

接点が過負荷な状況で大きな電流が流れた場合、接点が溶着することがあるため、負荷に見合うリレーを設置することが重要です。

今回の工事は応急対応のため、また開閉器が納品され次第交換となります。

 

 

施工後

補助リレー増設

9-1編

補助接点の負荷に合う補助リレーを増設しました。

当社スタッフより

社員5

補助接点の接触不良は、今回のようにMCの正常な動作を妨げ、機器の故障やトラブルを引き起こす原因となります。

そのため、補助接点の定期的な点検や清掃、適切な保守を行うことが重要です。

また、使用環境に応じた適切なMCの選定や取り扱いにも注意が必要です。

保守・点検や修理は、電気制御工事の実績豊富な弊社にぜひお任せください。

乾燥機の運転状態表示化工事

製造業のお客様の工場で、オペレータが手動で動かしている乾燥機が、乾燥時間が終了したがどうかが分かりにくいため、 始動から終了までの状態をシグナルタワーで示してほしいとのご依頼をいただきました。 また、乾燥が終了時、終了したことを知らせるブザーも作動させてほしいとのことでした。 このような日々の業務上のちょっとしたお困りごと・不便に対しても、私たちはよりよい作業環境の為に対応いたします。

お客様の要望内容・依頼背景

手動の乾燥機が、乾燥時間が終了したがどうかが分かりにくいため、シグナルタワーでの始動から終了までの状態の表示、並びに終了時のブザーの発動をしてほしいとのことでした。

当社の提案・施工内容

現在、組んでいる回路を利用することで、PLCで回路を組まず、リレー回路で最小限の改造で済むようご提案しました。 工場内の音がかなり大きかったため、ブザーを容量が大きめのものを使用して、周囲によくわかるレベルの音量にしています。 また、最近、部品の納期がかなりかかるので、納期がかからない部品を選んでの回路構成になっています。

施工前

既設の回路

9-1編

既設の回路

9-2編

施工後

改造後の乾燥機

9-1編

シグナルタワー

9-2編

当社スタッフより

納期のかからない部品を選択し、最小限の改造に留めることで、迅速に対応いたしました。 「短工期で行いたい」などのご要望も、お気軽に弊社にご相談ください。

制御改造の試運転・調整

産業廃棄物処理施設において、再処理設備の試運転とその後の調整を行いました。

新規プラントの運転が想定通りに動くかどうかのチェックと、違う場合に回路の修正をしてほしいとの要望でした。

施工の様子

3・15
16

当社の提案・施工内容

お客様からお聞きした要望を現在の設備で実現可能かどうかの精査をしました。

また、豊富な実績に基づいた数多くの選択肢の中から、出来るだけ費用を抑えて出来る改造方法をご提案させていただきました。

施工後の様子

3・15

当社スタッフより

55

あらかじめ、問題点を洗い出して調整に臨んだのでスムーズに仕事がすすみました。

試運転調整時にいつも機械的な問題が起こるのですが、それを電気的に改良を加えることで問題の解決を図りました。

皆様の工場でも、新設・改造したプラント等について試運転・調整などのご要望がございましたら、お気軽にご相談ください。

振動ベルトコンベア用配管のルート変更工事

製造業のお客様の工場で、清掃の際にベルトコンベア下の既設の配管が邪魔になるため、ルートを変更してほしいとのご要望をいただきました。

最初の配管敷設の際に清掃などの日々の作業まで考慮することは不可能なため、運用し始めたら不便を感じてしまうということはよくあります。

日々の業務上のちょっとしたお困りごと・不便に対しても、私たちはよりよい作業環境の為に対応いたします。

お客様の要望内容・依頼背景

ショット玉回収ベルトコンベア下の清掃をする際に、振動ベルトコンベア用の既設配管が邪魔なので、ルートを変更してほしいとのことでした。

当社の提案・施工内容

清掃時に邪魔にならず、また振動モーターを交換する際にチェーンブロックでモーターを吊り上げるのに配管が干渉しないルートを、モーターの交換をされる業者様とともに選定いたしました。

また既設配管を上にあげるだけであれば距離の短い施工で済みましたが、ショット玉回収ベルトコンベアの場合は角度を変更することがあります。

そのため、配管を振動モーターがある建屋から一度出してベルトコンベア上部を迂回するルートを選択しました。

これによりスペースを十分に確保しました。

施工前

既設電線管

9-1編

既設電線管

9-2編

施工後

移設後の電線管の配置

9-1編

移設後の電線管の配置

9-2編

当社スタッフより

周辺に鉄粉が多い環境であったため、中継ボックスは以前通り下部から入線できるようにしました。

これにより内部への鉄粉侵入のリスクを下げています。このような配慮のいる環境の工事も、弊社にご相談ください。

非常停止用配管のルート変更工事

製造業のお客様の工場で、清掃の際にベルトコンベア下の配管が邪魔になるため、ルートを変更してほしいとのご要望をいただきました。

最初の配管敷設の際に清掃などの日々の作業まで考慮することは不可能なため、運用し始めたら不便を感じてしまうということはよくあります。

日々の業務上のちょっとしたお困りごと・不便に対しても、私たちはよりよい作業環境の為に対応いたします。


お客様の要望内容・依頼背景

ベルトコンベア下の清掃をする際に非常停止用の既設配管が邪魔なので、ルートを変更してほしいとのことでした。

また、配管が曲がっているため同時に整備もしてほしいとご要望いただきました。


当社の提案・施工内容

清掃時に邪魔にならず、かつベルトコンベアのベルト交換時にも影響がないルートに変更しました。

また曲がっている配管は適切なサイズに変更し敷設。

さらに、非常停止用に使用されている配線が古く耐久性に難があったため、配線の更新と共に分岐用に取り付けられていた中継ボックスを撤去しユニバーサルに変更しました。

これによりスペースを十分に確保しました。曲がっていた配管は動力線と制御線が混在していたため、個別に敷設しました。

施工前

ベルトコンベア下

9-1編

コンベア下の砂を掃く際、配管が邪魔になっていました。

中継ボックス

9-2編

中継ボックスもかなり古いものでした。

施工後

ルート変更後の配管

9-1編

配管を上部にあげて掃きやすくしました。

中継ボックス

9-2編

配管を新しいものに更新しました。

当社スタッフより

曲がっていた配管は動力線と制御線が混在していたため、個別に敷設しました。

また、撤去した中継ボックス内には5m以上もの不必要な余長ケーブルが収納されていました。

そのようなケーブルは様々なトラブルの元になり得ますので適切な長さで敷設する必要があります。

クランプ動作のラダー改造

鋳造工場の造型機冷却ラインにおいて、ラダー改造によるリフタの動作条件とクランプの開動作タイミングの変更を行いました。

ライン工程を進める条件を一つの機器のみにしてしまうと、その機器の誤動作や不具合によって予期せぬタイミングで工程が進み、大きなトラブルからのライン長時間停止や重大事故に繋がることがあります。

既設の複数の機器を条件とすることで安全面を強化でき、トラブルによるロスを減らすことが可能です。


お客様の要望内容・依頼背景

リフタ下降前にクランプを開かせるという条件を持つリフタ下降端のリミットスイッチを、作業者が誤って反応させてしまいました。

その結果、クランプが開き固定していた枠がずれたことによって、下降してきたリフタと接触して脱線してしまうというトラブルが起きました。

今後このようなことが起きないように動作条件を変更してほしいとご要望いただきました。

当社の提案・施工内容

リフタの上昇・下降動作条件、およびクランプ開動作タイミングの変更をラダー改造により行いました。

具体的には、クランプが閉じるとリフタが上昇し、工程を進めた後にクランプの状態を問わずリフタが上昇・下降しきったことを検知するリミットスイッチが反応した時点で、クランプが開くようになっていました。

クランプがより安全なタイミングまで開くことがないよう、次工程である「枠を抑えるクッションの状態」を条件に加えることで誤動作による開動作をなくし、リフタ下降の際にクランプが閉じていることを条件としました。

これにより、万が一クランプが開いてもリフタが下降しないようにしています。

施工前

【ラダー図①】

クランプ開指令はリフタの下降端リミットスイッチのみでONになります。

それ以外は造型機の準備完了や反対動作の有無しかクランプ開の条件にはありません。

【ラダー図②】

リフタの上昇指令には、クランプが閉じたことは含まれていますが、その信号は保持されるため、実際に上昇している時に閉じている必要はありません。

下降動作では「開指令が出るのは下降しきってからなのでクランプは閉じている」としているため条件として含まれていません。

施工中

【ラダー図③】

クランプ開の工程をずらすことでの影響がないことを確認しました。

クランプ開は原位置であるため開いている状態で全行程終了となります。

クランプが開くことを条件として進む工程は全行程終了までなく、他の工程がネック工程となっているためサイクルタイムに影響はありません。

施工後

【ラダー図④】

クランプ開の条件を次工程のクッションの動作途中とすることで最低限の時間しか閉じていなかったクランプを最大限閉じさせ安全面を強化しています。

クッションキキ端、クッションキキ途中はリミットスイッチ、クッションモドリ途中はオートスイッチですのでこれらとリフタ下降端リミットスイッチ全てが同時に誤動作や不具合が発生する可能性は限りなく少なく、予期せぬタイミングで動作することを防止しています。

【ラダー図⑤】

リフタ上昇指令はクランプが閉じたことが条件であったため、実際上昇を開始した時には開いていても上昇してしまっていました。

条件がそもそもなかった下降と共にクランプが閉じている時のみリフタが動作するよう変更しています。

当社スタッフより

機会の動作条件を変更することで、安全性をさらに高めることが可能です。

当初の動作条件は1つの機器の条件のみを動作条件とした簡易的なもので、何度かヒヤリハットが発生した機器がありましたら、私たちにご相談ください。

複数の機器の動作を条件に組み込み、より安全性の高い運転を実現します。

焼損したトランス・分電盤の更新工事

鋼板製造会社の工場にて、焼損したトランス・分電盤の更新、さらに煩雑になった電気系統の整理を行いました。

古い工場は、設備の増設を繰り返して電気系統が煩雑になったり、トランスの容量不足や焼損を引き起こしてしまうことがあります。

前の保全担当者が退職したなどで、現状を誰も把握できていないというケースは意外と多くあるのです。

トラブルが起きる前に、新設以来長期間にわたってそのまま増設を繰り返しているような現場は、わたしたちのような電気制御会社にご相談することをおすすめします。


お客様の要望内容・依頼背景

不特定多数の作業員の方が勝手にコンセントや照明を増設したため、既設の盤・トランスが焼損してしまいました。

焼損したトランスや分電盤を更新してほしいとご依頼いただきました。

また、煩雑になっている電気系統の整理や、コンセントや照明用の電源の増設についても一緒にご依頼いただきました。


当社の提案・施工内容

将来新たにコンセントやスイッチを増設する可能性があるため、分電盤の容量を上げてブレーカー及び端子台の数を増やし、それに合わせてトランスの容量もアップすることをご提案いたしました。

また煩雑になったケーブルの整理も行いました。

既設のケーブルは、図面もなく至る所で変な繋ぎをしていたので、事前にしっかりとケーブルルート調査を実施し、当日は弊社協力会社作業員全員に撤去対象物・撤去ケーブルのルート及び、新設ケーブルの配線ルートと繋ぎの確認を行いました。

その結果、不明な配線が無い状態になり、のちのメンテナンスがしやすくなりました。

新規分電盤には予備のブレーカー、端子台を設けており、簡単に増設ができるようになっております。

施工前

分電盤設置箇所

9-1編

この位置が操作上邪魔にならず最適なため、ここに分電盤を設置します。

施工後

分電盤新設

9-1編

容量を大きくした分電盤を設置しました。

当社スタッフより

社員5
既設ケーブルは2次側すべて保護管なしの裸配線でコンセントやスイッチに敷設されていましたが、新設は全て電気配管やフレキチューブで敷設しました。

既設盤撤去・既設不要ケーブル撤去・新設盤取り付け・新設トランス取り付け・新設配管取り付け・入線・端末・結線・電源切り替えを土日の休日工事期間で終了しました。

配線敷設工事は工場内の見える位置に設置されるため、職人の腕が問われます。

私たちは、豊富な実績から多くのお客様にご満足いただいています。

パトライト追加設置工事

鋳造工場で、パトライトの追加設置工事を行いました。


お客様の要望内容・依頼背景

3つの制御盤が一つの設備を共有しており、また奥まった位置にあることから、過負荷や漏電が起こった際に気づきにくい状況でした。

そのため、目立つ場所に異常を知らせるパトライトを設置してほしいとのご要望をいただきました。

また、ダストレキサー盤の端子台が錆びてきていたので、それについても交換してほしいとのことでした。


当社の提案・施工内容

パトライトを設置し、屋外であるため晴天時でも目立つように点滅させました。

また、各盤の異常で点滅させるパトライトに差異を持たせ、区別できるようにしました。

ダストレキサー盤の端子台については、交換に加えパトライト用も追加しました。

施工前

パトライト設置個所

9-1編

制御盤が奥まったところにあるため、見やすい場所にパトライトを設置します。

端子台

9-2編

錆が生じていた端子台です。

施工後

パトライト

9-1編

見やすい場所にパトライトを設置しました。

端子台

9-2編

端子台を交換しました。

当社スタッフより

複数の制御盤が一つの設備を制御しているものの、単独で起動させる場合もあり電源系統も別であることから、各々の制御盤より電源をとり、停止もしくは制御電源が切られている状態でも表示できるように改造致しました。

また集塵機は構造が同じで、シーケンス回路、線番も同じのため混同しないような線番を設定しております。

さらに、パトライトの点滅する場所でどの設備に異常があるかを咄嗟にわかるよう図式マニュアルを作成し各盤に貼り付けています。

エア消費量削減のためのラダー改造工事

鋳造工場で、エアバイブレーターのエア消費量を削減するための改造を行ってほしいとご要望がありました。

電気代や燃料代が高騰している昨今、省エネの要望が増えています。

工場の省エネで欠かせないのが、エア消費量の削減です。

今回は、PLCデータの改造によってエアの省エネを実現した事例です。


お客様の要望内容・依頼背景

電磁弁で制御していたエアバイブレーターについて、これまでは運転時間が短く性能を生かし切れていないので手動バルブを取り付け常時運転状態にしてました。

しかし、エアの消費量を削減するため、不要な時間帯では自動で停止するように改造してほしいとのご要望をいただきました。


当社の提案・施工内容

エアバイブレーターの運転条件を変更し、必要なタイミングのみ運転するようPLCデータを改造しました。

元々の設定では、どのタイミングで「運転するか」で設計されていましたが、どのタイミングで「停止するか」で設計し直しました。

また、操業開始時や終了時には特別な運転の仕方が必要となるため、お客様のご要望に応じて自動で制御する部分と手動で操作する部分を設定しました。

施工前

ラダー図

9-1編

エアの消費量は少ないですが、不要な砂を落とすには時間が不十分な設定でした。

施工後

ラダー図

9-1編

お客様のオペレーションを聞き、それに適した改造を行いました。

バルブ

9-2編

手動バルブも併用して使用できるようにしてあります。

当社スタッフより

皆様の工場でも、様々な省エネをこれまで行ってきたと思います。

省エネのネタが尽きてきていると思っている方でも、今回のように設備の運転条件の回路改造により省エネを実現することがあります。

私たちは、現場のスタッフから設備の稼働状況を詳細にお聞きし、オペレーションまで考慮した最適な制御方法を提案・施工いたします。

ブレーカートリップの原因調査と配線・電気機器交換

鋳造工場の注湯場トロリー線転轍機において、ブレーカーがトリップしてホイストが動かなくなったというご相談を受けました。

長年にわたって工場を稼働していると、どこかで不具合が起きて頻繁にブレーカーが落ちてしまうということが起こることがあります。

安定した工場運営の為には、早期の原因調査が不可欠です。


お客様の要望内容・依頼背景

ブレーカーがトリップし、ホイストが動かなくなってしまったため、原因を特定し直してほしいとのご要望でした。

ホイストを操作していた作業員によると、「一度ブレーカーがトリップしてから復帰させ、再度運転しようとしたところ、今度は別のブレーカーがトリップした」とのことでした。

当社の提案・施工内容

該当ブレーカーを分解してみると、トリップさせるためのコイルが焼けており、トリップできない状態となっておりました。

トロリー側では、電源供給ケーブル3相のうちT相のケーブルが断線しS相のトロリーと接触した跡が確認できました。

原因はおそらく経年劣化であり、焼けたブレーカーの交換と断線したケーブルを補修しました。

そしてケーブルと他ブレーカーに焼損等異常がないかの確認した後、ホイストを運転し、正常に運転している事を確認しました。

施工前

トロリー外観

9-1編

該当トロリーの施工前の様子です。

ブレーカー内部

9-2編

コイルが経年劣化により焼け焦げていました。

施工後

トロリー外観

9-1編

トロリー付近の配線をし直しました。

ブレーカー内部

9-2編

一部機器を交換しました。

当社スタッフより

設備が古いため、他のケーブルでも同じようなことが起きないよう、念のため他の各トロリー線電源供給ケーブルの点検を提案しました。

設備の不具合や突発的なトラブルは、ぜひ私たちにご相談ください。