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月別アーカイブ: 2023年4月

連続ショットスイング異常サンプリングトレース調査

製造業のお客様にて、連続ショットブラストで頻発している異常の原因を調査してほしいとご要望がありました。

PLCのトラブルは日々発生してしまうものですが、その要因は電源や部品の問題からプログラムミスまで様々考えられ、原因の特定が困難なケースが非常に多いです。

今回の事例は、「サンプリングトレース」を用いて原因を特定し解決した事例です。

お客様の要望内容・依頼背景

ドラムスイング異常(西)が週1、2回のペースで発生しており、原因がわからないので調査してほしいとのことでした。

当社の提案・施工内容

いつ起こるかわからず、起こったタイミングで現場に赴いても原因がつかめなかったため、サンプリングトレースを導入して異常発生前後の状態を確認し原因究明することにいたしました。

サンプリングトレースとは、指定したデバイスが指定した動きをした際、その前後にPLC内でどのような処理が行われたかをグラフや表の形で記録できる機能で、あとからデバイスの動きを過去に遡ることでトラブルの原因特定につなげることができます。

サンプリングトレースについて詳しく知りたい方はこちら

今回の事例では、サンプリングトレースを用いた調査の結果、投入される製品が少なくなってドラムスイングが一時停止した後、1分以内に復帰した際にドラムスイングが正常な位置に戻りきっていないことがあるとわかりました。

この調査結果を受けて、ドラムスイングを正常な位置に戻すための電磁弁をお客様の方で交換され、以降このトラブルは発生していないということです。

施工後①(プログラムの導入)

サンプリングトレースを開始させるためのプログラムです。PLCのソフトから直接開始させることも可能ですが、モニタリングができるようあえてプログラムを導入しています。(画像をクリックすると拡大できます)

ラダー図

9-1編

施工後②(記録の解析)

黄色いラインが異常発生のタイミングです。(画像をクリックすると拡大できます)

Y0AC(東側方向へスイングさせる信号)、X4C(西側のセンサーの一つ)がONになっているのにX4B(西側センサーのもう一つ)が0.1秒以内にONになっていないので異常発生となりました。

本来停止後はY0AE(端のセンサーが全て反応していない位置に戻す信号)により正常位置に戻るはずですがX4Cのセンサーは反応しっぱなしで正常な位置に戻り切れていませんでした。

西側センサー付近で停止し、1分以内に復帰した場合のみこのような現象が起こるようです。

記録されたグラフ

9-1編

当社スタッフより

ドラムスイングは停止すると自動で正常な位置に戻る機能があります。

異常発生後に再度停止して正常な位置に戻ってしまっていたためサンプリングトレースなしでは発見できませんでした。

PLCやTPの不具合にお困りの方は、ぜひ弊社にお任せください!

サンプリングトレースについてさらに詳しく知りたい方はこちら
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BCモーター用配管ルート変更工事

製造業のお客様の工場で、配管のルート変更の工事を行いました。
なるべく早く対応してほしいとのことでしたので、ルートの選定を工夫することでご要望にお応えしました。
弊社はお客様の状況に合わせてスピード・質ともにご満足いただける提案をしていきますので、お急ぎの工事もお任せください。

お客様の要望内容・依頼背景

ベルトコンベヤシュート壁面にこびりついた砂を、稼働中のベルトコンベヤとのわずかな隙間から棒で落としているため危ない環境でした。
そこで、改善するためにカバーを拡大し隙間を広げる改造を予定していたそうです。
しかし、それによってモーターの配管に接触してしまうことがわかったため、配管を移設したいとのご相談でした。

当社の提案・施工内容

モーターの配管と接触してしまうとわかったのが、カバー改造を目前にしたタイミングだったため、お客様からなるべく早急にできないかとご依頼いただいていました。

そのため、ルートの選定にあたり変更を最小限にし、ケーブルの長さを大きく変えずに流用することができるようにすることで、短い準備期間での工事完了を可能にしました。

施工前

既設のケーブル

9-1編

既設のケーブル

9-2編

施工後

移設後のケーブル

9-1編

移設後のケーブル

9-2編

当社スタッフより

上述の通り、工期を短くするために最小限の移設におさえつつも、モーター付近は人が度々通るため配管が通行の邪魔にならないようにしたいというご要望にも応えられるルートを選定いたしました。
皆様のご要望に最適な提案をいたしますので、ぜひ工場のお困りごとは弊社にご相談ください。