ブログ | サイテック|岡山・倉敷の電気制御工事・電気回路設計・工場IoT化

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電気炉天井クレーン メンテナンス

当事例では、製造業関連の工場向けに、電気炉天井クレーンのメンテナンスを行いました。

お客様の要望内容・依頼背景

天井クレーンの巻上下の速度がゆっくりになることが頻繁に発生していました。また、時折、動作しないなんて事態も発生していました。しばらく巻上下のボタンを押したがやはり動かないケースがあり、非常にお困りでした。

当社の提案・施工内容

問題の天井クレーンの制御盤を確認すると制御回路のCPがトリップしていました。

主な原因は下記の通りです。
1.過荷重ブザーのコモン線の端子が緩み、ブザーより2次側の機器に電圧降下が起きていた
2.2次側である巻上、巻下、ブレーキの電磁接触器が電圧降下でチャタリングを起こしえちた
3.ブレーキの電磁接触器のみチャタリングによるアークで接点不良を起こし、ブレーキが開放できなくなっていた
4.それでも巻上下を操作し続けたことでチャタリングによる過電流でCPがトリップしていた

そこで、制御盤内の端子増し締めを行い、接点不良の電磁接触器を交換後、巻上下のブレーキ機構を点検を実施。圧力板と調整リングに過度な摩耗が見られたため、部品交換を行うことで、正常な動作を実現しました。

施工の様子

端子(緩み)

1

接点不良

4

部品交換

リング(新品)

3

リング(摩耗)

4

当社スタッフより

社員7

当社では、クレーンに関するお困りごとにも対応しています。

クレーンの修理・メンテナンスなどのご依頼もお気軽にサイテックまでご相談ください。迅速かつ、柔軟な対応でお客様のお困りごとを解決いたします。

 

自動給水装置 新規設置工事

当事例では、製造業のお客様の工場で、自動給水装置の新規設置工事を行いました。

お客様の要望内容・依頼背景

冷却水を自動で循環させる給水装置の新規設置をご依頼いただきました。また、その設置にあたり、水位を計測するレベル計・補水を制御する電動弁・給水ユニット・給水量を計測する流量計への各配線作業に加え、これらを制御する制御盤を作成も併せてご依頼いただきました。さらに、補水終了時間を誰でも変更できるようにタイマーの設置も必要でした。

当社の提案・施工内容

そこで、当社にてお客様のご要望に基づき、水位用レベル計設置し、電動弁及び給水ユニットへの配管配線を行いました。また、新規設備の設置であるため拡張性を持った制御盤を設計、さらには製作をおこないました。

施工の様子

制御盤

1

制御盤内面

2

保水終了時間用タイマー

3

フロースイッチ(上)+電動弁(下)

4

給水ユニット

6

各配管

5

当社スタッフより

社員7

お客様の方で設置された電動弁と給水ユニットへは配管配線のみ、レベル計は設置も含めて施工しました。また、具体的には、制御盤は以前ご依頼いただき作成したものをお客様の要望に基づき、一部改造しています。

サイテックでは、お客様のご要望に最適な電気制御工事を実施しますので、お困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。

 

集塵機制御盤内の清掃及び集塵対策

製造業のお客様の工場で、集塵機の盤内の清掃と防塵対策を行いました。
盤内の清掃は、設備のトラブルや延命化を実現する上で非常に重要です。
当社では、このようなどこに頼めばよいか分からない盤内の清掃にも対応しています。

お客様の要望内容・依頼背景

新砂処理RCS集塵機の盤内が砂まみれであり、お客様は非常にお困りでした。
そこで、当社へ盤内の掃除してほしいといったご相談をいただきました。

当社の提案・施工内容

確認すると、盤内のストッパーと配線が勘合しており、扉が正しく締まり切っていないことが大きく影響し、非常に砂が溜まっている状態でした。そこで、当社にて盤内の清掃はもちろんのこと、整線作業までおこないました。また、それだけでなく、今後のトラブルを防ぐためにも防塵対策まで併せて実施しました。

施工前

盤内面

1

盤内面(詳細)

2

施工後

清掃後の盤内面

1

当社スタッフより

社員7

砂が侵入した原因が2つあり、①最近仮配線したため盤が閉まり切らなかった、②扉の閉まりが悪い状態であった ためでした。掃除に加え整線したことで砂の侵入はなくなりました。

皆様のご要望に最適な提案をいたしますので、ぜひ工場のお困りごとは弊社にご相談ください。

 

カーボンニュートラルの進め方

最近よく耳にするようになったカーボンニュートラル。皆様はすでに取り組んでいるでしょうか?

「いつか取り組まなければと思っているけど、今はまだいいや」と考えている方は、要注意です。カーボンニュートラルは、中小企業も今のうちから取り組まなければいけない重要な課題です。

今回は、なぜカーボンニュートラルに取り組むべきなのか、そして具体的なカーボンニュートラルの進め方について解説します。


Engineering electricity blueprint rolls

カーボンニュートラルに取り組むべき3つの理由

①既存の取引先との取引継続&新たな取引先の獲得

大企業では、自社だけでなくサプライチェーン全体での排出量削減が求められています。そのため、サプライチェーンとなる中小企業等に対しても、大企業よりカーボンニュートラルへの取り組みを求められています。

「カーボンニュートラルへの取り組みを行わなければ、すぐに取引を停止する」とまでは行きませんが、現在の取引を継続するためにも、カーボンニュートラルへの取り組みは必須です。また、カーボンニュートラルへの取り組みをしっかりと行い、外部に情報発信をしていると、新たな顧客の獲得にもつながります。

SBT

(出典:環境省「SBT(Science Based Targets)について」)


②資金調達がしやすくなる

最近は、投資家や銀行などの金融機関は、企業を見る際、業績だけでなくカーボンニュートラル等への取り組みも考慮するようになりました。
そのため、企業はカーボンニュートラル等への取り組みを行った上で、外部にしっかりと発信することが重要となっています。

例えば、銀行から融資を受ける際に、カーボンニュートラルへの取り組みを行っていると、通常より低い金利で融資を受けることができるなど、資金調達において有利に働きいます。


③コスト削減につながる

カーボンニュートラルをコストと捉えている経営者はまだ多いですが、実はコスト削減にもつながります。
CO2排出量を下げるということは、具体的には省エネや再エネの導入などがあります。これらは、結果としてエネルギーコストの削減にもつながります。

目の前の電気代高騰対策とカーボンニュートラルの推進は、同時に取り組むことができるのです。


カーボンニュートラルの進め方

「取引先より、急にカーボンニュートラルへの取り組みを求められたが、具体的にどのように進めればよいかわからない」というお声をよく耳にします。
カーボンニュートラルの進め方は、大きく3ステップです。


STEP1.排出量の算定

現状どれくらいのCO2を排出しているかの算定を行います。
まず、事業所で使用しているエネルギーの種類を確認し、それぞれどれくらい使用しているかを計算します。
CO2排出量は、基本的には「活動量」×「CO2排出係数」です。
(CO2排出係数は、環境省のHPにて公表されています。)

また、CO2の排出量算定は、GHGプロトコルという国際的な基準によってSCOPE1~3に分類されます。

SCOPE1:自社が直接排出する温室効果ガス(燃料の燃焼など)

SCOPE2:自社が間接排出する温室効果ガス(電気・ガスの使用など)

SCOPE3:原材料仕入れや販売後に排出される温室効果ガス(原材料や輸送、廃棄など)

SCOPE1~3

(出典:グリーン・バリューチェーンプラットフォーム


STEP2.削減計画の策定

算定した排出量をもとに、削減目標と計画を策定します。「○○年までに、○○年の排出量の〇%削減を目指す」のように目標数値を立てます。
そして、目標達成から逆算し、「○○年~○○年で設備投資を実施」などのように、ガントチャート式に具体的な施策を策定します。


STEP3.削減施策の実施

策定した計画に沿って、具体的な削減施策を実行します。
CO2排出量の削減方法は、大きく「省エネ」「再エネ」「環境価値の購入」です。
まずは手軽にできる省エネから実施し、自家消費型太陽光発電設備の導入や、最終手段として環境価値の購入を行います。


岡山県のカーボンニュートラルは、サイテックにお任せください!

いかがでしたでしょか?
わたしたちは、岡山県倉敷市を中心に、電気制御工事を行っています。

最近は、カーボンニュートラルへのニーズが高まっていることを受けて、わたしたちもサービスメニューを充実させています。
省エネやエネルギーの見える化など、様々なサポートが可能です!

カーボンニュートラルについて困っていることがあれば、私たちにお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちらから

タンクへの遮熱シート貼り付け事例

鉱石を扱う工場にて、夏場の暑さ軽減とエネルギーロスの削減のために、タンクに遮熱シートを貼りつけました。

弊社ではシートのみ行い、お客様自身で簡単に貼り付けて環境改善&省エネを実現した事例をご紹介します。

お客様の要望内容・依頼背景

高温の液体を内蔵するタンクからの放熱を防ぎたいとご要望をいただきました。

夏場は特に、タンクからの放熱で周辺が非常に暑くなっていたため、遮熱シートについてご紹介したところ、試しに貼ってみたいということでシートの販売を行いました。

工事前の様子

タンク外観

9-3編

タンク表面からの放熱で夏は周りが暑くなっていました。
サーモカメラ

9-4編

表面の最高温度は101℃

当社の提案・施工内容

タンクへの貼付けは簡単にできるため、貼付けはお客様自身で行いました。

遮熱シートを巻く前は、表面温度が100℃に達していましたが、遮熱シートを貼りつけることで、50℃ほど表面温度を下げることができました。

サーモカメラによる数値だけでなく、貼付け後すぐに体感として温度が下がったことを実感でき、非常にご満足いただけました。

施工後の様子

貼付け後の外観

9-3編

お客様自身でシートを切り、巻きつけました。
サーモカメラ

9-4編

表面温度は53℃にまで低減しました。

当社スタッフより

社員7
遮熱シートは、貼り付ける場所によっては非常に簡単に貼り付けることができます。そのため、簡単に実施できる暑さ対策のひとつです。

また、暑さ軽減だけでなく、保温効果によりエネルギーロスを軽減するため、省エネ効果も見込まれます。

冬場は特に外気温との温度差が大きくなるため、省エネ効果は夏よりも大きくなります。

夏だけでなく、1年を通して効果を発揮できるのが遮熱シートの良い点です。

設備保全コンサルティング

メンテナ 2 - コピー

工場の稼働率と保全活動の重要性

工場の稼働率とは、工場の生産能力に対して実際にどれくらい生産できたのかを表す指標であり、「稼働率=実際の生産数÷生産能力」という計算で表します。

製造業の工場で働く方にとっては、稼働率の向上は非常に重要な課題です。

受注や在庫等との関係性から例外もありますが、一般的には稼働率=100%を目指すのが理想です。

しかし、実際にはなかなかうまくいかず、稼働率が下がってしまう要因は様々あります。

そのうちのひとつが、設備の故障・停止です。

工場内の設備やラインが停止すると、全体の生産が一時停止してしまいます。

1時間停止するだけで1,000万円単位の損失が生じてしまうということもあります。

そうならないためにも、設備の保全活動が非常に重要なのです。

工場の保全に関するよくある課題

しかし、保全活動を適切にできている工場は意外と少ないのが実情です。

製造業全体の課題である「人手不足」「高齢化」などにより、工場設備の保全担当は不足しているケースが多いからです。

以下に、保全人員の不足による工場のよくある課題を列挙します。

◆ チョコ停が頻発する
◆ ちょっとした故障でラインが長時間停止してしまう
◆ 予防保全でなく事後保全になってしまい、コストが増大してしまう
◆ 保守部品がどこにあるのかわからない
◆ 保全人員の能力に偏りがあり、属人化している
◆ 保全スキルが向上する土台がない
◆ 図面を書類で管理している


3つの保全方法とその比較

保全の考え方は、事後保全予防保全予知保全の3つがあります。

それぞれの考え方は以下の通りです。

事後保全
  壊れたらメンテナンス・交換する
  壊れるまで使ってから設備を交換する
   ⇒あまり主要でない部品についてはこれで対応することが多い

予防保全
  一定期間を決めて、メンテナンスを実施する
  壊れていても壊れていなくてもメンテナンスを実施する
   ⇒設備台帳にて設備の経過年数を管理して行う

予知保全
  設備の状況をセンシングして故障予兆を発見する
  予兆を発見してからメンテナンスを実施する
   ⇒センサーやIoT機器を導入して行う

必ずしも事後保全が悪く、すべて予防保全や予知保全にした方がいい、というわけではありません。

各設備や部品によってこれらをうまく使い分けるのが重要です。

しかし、重要な部品のため本来であれば予知保全・予防保全を行うべきなのに、事後保全となってしまい、結果として生産停止のロスなどで余計にコストがかかってしまうというケースが良くあります。

予防保全・予知保全については定期的にコストがかかりますが、長期的に見ると予防保全の方が事後保全よりもコストを抑えられます。

【事後保全と予防保全のコスト比較】
事後保全と予防保全 コスト比較表
出典:国土交通省所管分野における維持管理・更新費の推計結果(H25.12)


事後保全と予防保全のサイクル
出典:国土交通省「公的ストックの適正化について(R1.10.11)」



設備保全クラウドサービスを活用した設備保全コンサルティング

弊社では、設備保全に特化したクラウドサービス「MENTENA」を活用し、お客様の設備保全を定期的に行う設備保全コンサルティングを行っています。

「MENTENA」の詳細はコチラ

メンテナ 1

お客様にて行っていた保全情報の管理を代行し、さらにそこに蓄積したデータをもとに定期的なメンテナンス、保全計画の立案、アドバイスを行います。

【コンサルティング内容】

お客様の工場に弊社のスタッフが月2回(平日1回、休日1回)訪問し、保全情報の管理や点検・メンテナンスを行います。

クラウドサービスを活用して遠隔で監視することができるため、工場常駐と比較して保全コストを抑えることが大きなメリットです。

◆平日点検
  ・電気図面の管理&データ化
  ・MENTENAの入力
  ・稼働中の設備状態の点検
  ・保守部品の管理
  ・改善計画の立案&指導
  ・保全担当とのミーティング

◆休日点検
  ・設備を停止した際の入念な設備&盤点検
  ・PLC、タッチパネル、インバータデータのバックアップ
  ・絶縁物、盤内清掃
  ・端子増し締め
  ・不良箇所の補修&部品交換

◆主な効果・メリット
  ・保全活動の効率化&省人化
  ・最適な設備投資の計画策定が可能
  ・工場稼働率の向上
  ・人手不足の解消
  ・保全スタッフの教育

なお、保全内容はお客様のご要望に合わせて柔軟に対応いたします。

サイテックの設備保全コンサルティングの強み

1.回路設計を伴うメンテナンスも一括対応
機器の交換などを行う際、場合によっては回路設計から行う必要があります。

私たちは、回路図を設計することができるスタッフが在籍しているため、そのような場合でも自社ですべて対応することができます。

そのため、「回路設計を伴う部分については他の業者に依頼する」というような手間を削減することができます。

2.故障の要因となる電気的トラブルについても、原因特定が可能
機械の故障の要因は、大きく機械的トラブル(部品の劣化等)と電気的トラブル(回路の不具合等)に分かれます。

簡易的な設備保全の場合、機械的な故障要因のみ特定する場合がありますが、電気的な問題も存在する場合、根本解決にはなりません。

私たちは、まずは電気的なトラブルが無いかを確認したうえで、機械的なトラブルを特定します。

そのため、確実にトラブルの要因を特定し、補修することができます。

ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。

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ファンモーターブレーカー交換及び操作ボタン追加工事

鋳造工場にて、砂処理設備のモーターブレーカーが作動しないとのご相談を頂き、ブレーカー交換工事を行った事例です。

また弊社の提案を受けて、現場OPから操作ボタンの設置も追加依頼いただきましたので、併せて施工いたしました。

お客様の要望内容・依頼背景

砂処理設備のモーターブレーカーが作動しないとのご相談を頂きました。

ファンモーター及びブレーカーが焼損したため、今後は焼損しないようブレーカーとサーマルリレーで保護したいとのご要望でした。

工事前の様子

施工前 盤外面

9-3編

施工前 盤の中

9-4編

当社の提案・施工内容

ブレーカーの交換及び電磁開閉器の追加を提案いたしました。

ブレーカーでON、OFFで操作しているとのことだったのですが、ファンモーターは地下にあり動作状況を把握しにくかったため、トリップに気づきやすくするよう動作表示灯の追加も提案いたしました。

その際、現場OPから操作ボタンも追加できないかと追加依頼を頂き、設置いたしました。

また盤上部に不要な穴が開いており、粉塵がブレーカー端子部分などに山積していたため、清掃し穴を塞いでいます。

施工後の様子

施工後 盤外側

9-3編

操作ボタンは現場OPのご要望で盤の右に寄せるように設置しました。
施工後 盤の中

9-4編

ブレーカーは一つ前の型式ですが、お客様の方で余っていたもので支給頂きました。
施工後 表示灯・操作ボタン

9-5編

突発によるご依頼で、モーターの復旧に合わせて施工いたしました。

当社スタッフより

社員7
サーマルリレーを導入すればモーターの焼損を防ぐことはできますが、トリップした場合に根本の原因を特定して修理しなければ、頻繁にトリップしてしまいます。
トリップの原因やモーターのトラブルについては、こちらのページで詳しく解説しておりますのでぜひご覧ください。

PLCのより良い活用 ~異常・トラブルの原因を追及できるPLCの便利な機能~

PLCは、電源の供給不足や、プログラムのミス、配線や接触不良等のハードウェアの故障、温度や振動等の環境の問題、ストレージ容量の不足など、様々な要因によって動作異常・トラブルが起きてしまいます。

同じ異常・トラブルが頻発していたり、原因がわからない、あるいは原因の特定に時間がかかる、そのためとりあえず再起動して対応しているという方は多いのではないでしょうか。

当社がご提案するサンプリングトレースは、PLCのトラブルが起きたときにあとから原因追及ができるように通常ではない動きを記録する仕掛けです。
三菱やオムロン等主要なメーカーのPLCには一般的に搭載されていますが、上手く活用されていないケースが多いです。

サンプリングトレースを活用することで、いつ起きるかわからない異常について、スムーズに原因を特定して異常解消することに役立ちます。

またサンプリングトレースが搭載されていないPLCをお使いの方は、更新をお勧めします。(更新について詳細はこちら)

サンプリングトレースとは

サンプリングトレースとは、指定したデバイスが立ち上がりや立ち下り等、指定した動きをした際、
その前後にPLC内でどのような処理が行われたかをグラフや表の形で記録することができる機能のことです。

いつ発生するかわからないトラブルをトリガに設定することで、デバイスの動きを過去に遡って確認し原因の特定につなげることができます。

導入前のよくあるPLCのお悩み

□突然トラブルが発生するためその時に対処できる担当者がいるとは限らない

□トラブル発生後に担当者が現場に急行しても原因がわからないことがある

□原因を特定するために1日張り付いたりと手間や時間がかかる

□根本的な原因がわからず、同じトラブルが頻発して作業効率が落ちてしまう

導入のメリット

□デバイスの動きを過去に遡って確認できる

□トラブルはいつ発生するかわからないので記録が残って安心

□トラブル発生時に担当者が不在でも原因を特定できる

□スムーズに原因を特定できるため短期間での異常解消に役立つ

Engineering electricity blueprint rolls

トラブルの原因特定

以下のような形でサンプリングトレースはPLCの異常動作の原因特定を行うことができます。

プログラムの導入

これは、サンプリングトレースを開始させるためのプログラムです。

PLCのソフトから直接開始させることも可能ですが、モニタリングができるようあえてプログラムを導入しています。

IMG_0380_R

トラブルの解析

黄色いラインがトリガです。

グラフの水色の部分はトレースしているデバイスがONになっている事を示しております。

ここからの解析によって正しく作動していないセンサーがあることが判明し、部品を交換することでトラブルが改善されました。

2

表形式での出力

グラフではなく表になりますが、CSVファイルに保存することも可能です。

今回のような入力リレー、出力リレーなどはONしていると「*」が表記され、データレジスタなどは数値が表示されます。

データ取得タイミングやトリガも表示されます。

2

サンプリングトレースの工事事例

実際にサンプリングトレースを用いてPLCの不具合を解決した事例をご紹介いたします。

連続ショットスイング異常サンプリングトレース調査

さらに詳しい解析の例をご説明しておりますので、ぜひご覧ください

サンプリングトレースの注意点

トレース結果は初期設定だとRAMに保存されますので、PLCの電源が落とされた場合、過去のトレース結果を読み出すことができなくなります。

また、トレースする時間やデバイスの数でトレース結果の容量が大きくなり、場合によってはRAMに保存しきれなくなってしまいます。

あらかじめデバイスは厳選しておいた方がいいでしょう。

岡山県でのPLCに関する工事はお任せください!

サイテックは、岡山県倉敷市の電気工事会社です。
倉敷市内や岡山県内の事業者様を中心に、これまで多くの工場の電気設備の工事を行ってきました。

PLCの不具合にお悩みの方は、ぜひご相談ください。
また、更新・リプレース工事も行っております。更新・リプレースに関しての詳細はこちら
岡山県内でPLCの工事を検討している方がいらっしゃいましたら、お気軽に私たちにお問い合わせください。

お問い合わせはこちらから

連続ショットスイング異常サンプリングトレース調査

製造業のお客様にて、連続ショットブラストで頻発している異常の原因を調査してほしいとご要望がありました。

PLCのトラブルは日々発生してしまうものですが、その要因は電源や部品の問題からプログラムミスまで様々考えられ、原因の特定が困難なケースが非常に多いです。

今回の事例は、「サンプリングトレース」を用いて原因を特定し解決した事例です。

お客様の要望内容・依頼背景

ドラムスイング異常(西)が週1、2回のペースで発生しており、原因がわからないので調査してほしいとのことでした。

当社の提案・施工内容

いつ起こるかわからず、起こったタイミングで現場に赴いても原因がつかめなかったため、サンプリングトレースを導入して異常発生前後の状態を確認し原因究明することにいたしました。

サンプリングトレースとは、指定したデバイスが指定した動きをした際、その前後にPLC内でどのような処理が行われたかをグラフや表の形で記録できる機能で、あとからデバイスの動きを過去に遡ることでトラブルの原因特定につなげることができます。

サンプリングトレースについて詳しく知りたい方はこちら

今回の事例では、サンプリングトレースを用いた調査の結果、投入される製品が少なくなってドラムスイングが一時停止した後、1分以内に復帰した際にドラムスイングが正常な位置に戻りきっていないことがあるとわかりました。

この調査結果を受けて、ドラムスイングを正常な位置に戻すための電磁弁をお客様の方で交換され、以降このトラブルは発生していないということです。

施工後①(プログラムの導入)

サンプリングトレースを開始させるためのプログラムです。PLCのソフトから直接開始させることも可能ですが、モニタリングができるようあえてプログラムを導入しています。(画像をクリックすると拡大できます)

ラダー図

9-1編

施工後②(記録の解析)

黄色いラインが異常発生のタイミングです。(画像をクリックすると拡大できます)

Y0AC(東側方向へスイングさせる信号)、X4C(西側のセンサーの一つ)がONになっているのにX4B(西側センサーのもう一つ)が0.1秒以内にONになっていないので異常発生となりました。

本来停止後はY0AE(端のセンサーが全て反応していない位置に戻す信号)により正常位置に戻るはずですがX4Cのセンサーは反応しっぱなしで正常な位置に戻り切れていませんでした。

西側センサー付近で停止し、1分以内に復帰した場合のみこのような現象が起こるようです。

記録されたグラフ

9-1編

当社スタッフより

ドラムスイングは停止すると自動で正常な位置に戻る機能があります。

異常発生後に再度停止して正常な位置に戻ってしまっていたためサンプリングトレースなしでは発見できませんでした。

PLCやTPの不具合にお困りの方は、ぜひ弊社にお任せください!

サンプリングトレースについてさらに詳しく知りたい方はこちら
お問い合わせはこちら

BCモーター用配管ルート変更工事

製造業のお客様の工場で、配管のルート変更の工事を行いました。
なるべく早く対応してほしいとのことでしたので、ルートの選定を工夫することでご要望にお応えしました。
弊社はお客様の状況に合わせてスピード・質ともにご満足いただける提案をしていきますので、お急ぎの工事もお任せください。

お客様の要望内容・依頼背景

ベルトコンベヤシュート壁面にこびりついた砂を、稼働中のベルトコンベヤとのわずかな隙間から棒で落としているため危ない環境でした。
そこで、改善するためにカバーを拡大し隙間を広げる改造を予定していたそうです。
しかし、それによってモーターの配管に接触してしまうことがわかったため、配管を移設したいとのご相談でした。

当社の提案・施工内容

モーターの配管と接触してしまうとわかったのが、カバー改造を目前にしたタイミングだったため、お客様からなるべく早急にできないかとご依頼いただいていました。

そのため、ルートの選定にあたり変更を最小限にし、ケーブルの長さを大きく変えずに流用することができるようにすることで、短い準備期間での工事完了を可能にしました。

施工前

既設のケーブル

9-1編

既設のケーブル

9-2編

施工後

移設後のケーブル

9-1編

移設後のケーブル

9-2編

当社スタッフより

上述の通り、工期を短くするために最小限の移設におさえつつも、モーター付近は人が度々通るため配管が通行の邪魔にならないようにしたいというご要望にも応えられるルートを選定いたしました。
皆様のご要望に最適な提案をいたしますので、ぜひ工場のお困りごとは弊社にご相談ください。