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月別アーカイブ: 2021年7月

クーリングタワーの水量削減工事

鋳造工場にて、冷却塔(クーリングタワー)の水量削減のためのシーケンサ改造を行いました。

お客様の工場で導入されているコンプレッサは水冷式のもので、これまではクーリングタワー稼働中は常に水をオーバーフローさせていました。

これを制御し、水量を削減してほしいとのご要望でした。

工事前の様子

施工前 シーケンサ1

9-1編

施工前 シーケンサ2

9-2編

施工前 シーケンサ3

9-5編

施工前 シーケンサ4

9-5編

当社の提案・施工内容

クーリングタワーの運転に連動した電磁弁をさらにウィークリータイマーで制御し、平日の8時~20時(お客様により指定)のみオーバーフローするよう仕様を変更しました。

既設の電磁弁の起動制御は生かしつつ、クーリングタワーを一旦停止させ再び運転を開始させた場合も、時間次第で電磁弁の起動が制御されるようにしました。

施工の様子

シーケンサ1 タイマー設置後

9-3編

シーケンサ2 タイマー設置後

9-4編

シーケンサ3 タイマー設置後

9-5編

シーケンサ4 タイマー設置後

9-6編

当社スタッフより

必要以上に機器が稼働しているケースはよくあります。

オフディレイタイマー、フリッカータイマー、ウィークリータイマーなど、使用状況に適したタイマーを設置することは工場の省エネ化に非常に有効です。

タイマー設置に伴うシーケンサ改造などの実績も私たちは豊富です。

何かお困りごとがありましたらお気軽にご相談ください。

電気炉の冷却設備運転表示灯のLED化工事

鋳造工場にて、冷却設備の運転表示灯の交換を行いました。

お客様がこれまで表示灯に使っていた電球は非常に古いもので点灯が不安定だったため、LEDの表示灯に変更しました。

表示灯は、工場内の機器の稼働状態を示し、異常を的確に知らせるなど安全対策や設備の保守にとって重要な役割を担っています。

点灯が弱まり見づらくなったと感じたらすぐに交換しましょう。

工事前の様子

表示灯 点灯時

9-1編

光が弱まり、点灯しているかが見づらい状況になっていました。

当社の提案・施工内容

既存の表示灯は、電球を固定するソケット部が破損しており部品も廃盤となっていたため、LEDの表示灯に交換しました。

これまで表示灯に一般的に使用されてきた白熱電球の寿命が1,000~2,000時間であるのに対し、LEDは約3万時間と言われています。

これにより、以前ほど頻繁に交換が必要なくなります。

施工の様子

表示灯 点灯時

9-3編

LEDに交換し、明るく点灯するようになりました。交換前と比べると違いが一目瞭然です。

当社スタッフより

表示灯は工場内に多数存在します。

同じタイミングで設置・交換したとしても、その場の環境によって表示灯の寿命は大きく異なります。

皆様の工場内で視認性の低下した表示灯が無いか見回りをし、あった場合にはすぐに交換をすることをおすすめします。

PLCの更新・リプレース

PLCの耐用年数は、10年を目安とされています。実際にはもっと長く使われるケース、既に更新・リプレースをするのに適切な時期になっていても対処されていないケースも見られます。また、有寿命部品(アルミ電解コンデンサ、リレー、電池、光通信素 子など)を使用しているモジュールは、これら部品の寿命がPLCの寿命となるため、10年に満たなくとも交換が必要となる場合があります。(特に、アルミ電解コンデンサの寿命を基に寿命とみる場合が多く、その部品は熱・温度による劣化を大きく受ける部品なので、設置状況が非常に重要となります。)


PLCは機械稼働の司令塔ともいえる存在、まだまだ使えるから大丈夫だろうと思って使っていても、故障した時に大きなトラブルに直結するものです。適切なタイミングで適切な更新・リプレース作業を行う事をお勧めいたします。

更新・リプレースを検討すべきポイント

以下のような事象に合致している事業所様はPLCの更新・リプレースを検討されることをお勧めします。長年、事業所運営をしていく中で情報整理ができていないことも、運営上のリスク要因となります。

継続運用上におけるリスク

□すでに廃盤になっており、故障したとき、代替品が入手できない

□設定方式が現行品と異なり運転パラメーターの変更ができない

□設備改造したいが、ソフト変更できない

□通信が含まれたシステムで更新可能か不明

□海外製のPLCで、改造ができない

情報整理における課題点

□納入時の資料・ハード図面が無い

□改造履歴・コメントデータの資料が無い

□既設PLCのローダーが無い

□各種資料の保管担当が曖昧

Engineering electricity blueprint rolls

廃盤品は7年が目安

上記に合致するPLCについては、トラブルが起きた際、復旧に時間を要するリスクがあります。また、旧製品の場合、通常生産終了から7年間は修理可能と言われていますが、それ以降は修理対応も難しくなり、一層復旧に関するハードルが上がります

更新・リプレースによって得られるメリット

更新・リプレースするという事によって、トラブルを未然に防げるようになることは勿論のこと、以下のようなメリットがあります。

□製品の小型化により、設置面積・体積が小さくなる

□新しい機能が付加されることで、機能の拡張性が上がる

□プログラミング自体も簡単になる

□汎用パソコンでのプログラミングが可能となり、専用ツールが不要となる

□支援ツールがあるものについては、汎用的なプログラムの活用ができ工期短縮

サイテックのPLC更新・リプレースの手順

サイテックでは、以下の手順をもってPLCの更新・リプレースを行っています。

事前現地調査

先ずは、現状を把握しなければなりません。また、現状の図面と稼働状況が合致しているかが重要で、齟齬がある場合一つ一つの挙動について確認をしていく必要があります。

□設備・稼働状況確認

□現状図面との読み合わせ、照合

□既存のプログラムの読み込み、内容の確認

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施工準備

事前調査事項を踏まえて、更新・リプレース対象PLCの選定を行います。また、新たなPLCに合わせた電気回路図を書き、プログラムへと書き上げていきます。

□更新機器選定

□I/O置き換え表作成

□ハード・PLCの図面作成

□ソフトの変換の段取り・実施

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当日施工

準備をした内容をベースに施工を進めてまいります。できる限りコストを抑えられるよう、既設配線の活用を最優先にしてまいります。また、最後に通電テスト、試運転までを行い、無事に稼働するかを確認していきます。

□既存PLCの設備からの切り離し(配線外し)

□更新機器の取り付け・配線組み

□各種通電確認、必要な絶縁測定

□試運転の実施、トラブルの有無の確認

※トラブル発生時はその場で対策を検討し、改善します。

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完了後

最後に完成図面をお渡しします。この図面は、今後のメンテナンス時に必要となりますので、しっかりと保管を頂きますようお願いします。

PLCを安心して使っていただくために

PLCには目安の寿命がありますが、その通りに故障することは決して多くないですし、また、予想よりも早い時期にトラブルを起こすこともあります。そのような事象をできるだけ起こさないように、また、起きてしまってもすぐに復旧ができるように、以下の点について日頃から気を付けましょう。


□定期的なバッテリーの交換
バッテリータイプのPLCの場合、40℃以下で稼働している場合、2~3年に1回が目安です。月に1回等、定期的にバッテリー交換ランプが点灯していないか、確認することが大切です。


□パラメーターのバックアップ
仮にトラブルが起きて、PLC内のプログラムが消えてしまった場合、復旧に大変なコストと手間が掛かります。上記のバッテリー交換タイミングと合わせてバックアップは取っておきましょう。


□制御盤の熱対策
制御盤は熱・気温によって寿命が短くなるものです。特に熱源設備の近くに置いていある制御盤については、移設が望ましいですが最低限定期的な点検・診断・対策が必要です。先ずはの対策として熱対策も有効です。


□接点寿命がある部品の定期交換とトランジスタ出力化
PLCのリレー出力ユニットや電磁開閉器、電磁接触器などには寿命がありますので、各備品の寿命を踏まえたメンテナンスを行いましょう。


□図面とソフトウェアの保管
更新やメンテナンスを行っていく中で図面が最新版になっていないという場面によく出会います。工事をするにあたって、一手間必要となる為、大切に保管するようにしましょう。

製造停止のPLC一覧

以下に製造停止が発表されているPLCを列記します。該当のPLCを使用している場合は、交換部品の市場流通が減っていく傾向、或いは、すでに流通していない場合もありますので、更新・リプレースを検討されることをおすすめします。


三菱:Aシリーズ(大型)、A0J2シリーズ、A1Sシリーズ、FX2シリーズ、Lシリーズ

オムロン:C200Hシリーズ、C500シリーズ、C1000Hシリーズ、CV/CVM1シリーズ

岡山県倉敷市の電気工事会社

サイテックは、岡山県倉敷市の電気工事会社です。
倉敷市内や岡山県内の事業者様を中心に、これまで多くの工場の電気設備の工事を行ってきました。

PLCの更新・リプレース工事もこれまで数多く行ってきました。
岡山県内でPLCの更新を検討している方がいらっしゃいましたら、お気軽に私たちにお問い合わせください。

お問い合わせはこちらから

電気炉の自動余熱・焼結機能追加工事

鋳造工場にて、電気炉の余熱作業・冷却設備の自動化を行いました。

これまで、電気炉の余熱作業は週明け直前の夜間に、冷却設備の停止を週終わりの昼に手動で行っていました。

今回のご要望は、これらの作業を無人で行えるよう自動化をしてほしいとのことでした。

さらに、10時間ほどかかる焼結作業も自動化をしてほしいとのご要望を受けて、施工いたしました。

工事前の様子

冷却設備の制御盤

9-1編

こちらの制御盤に照光スイッチを追加します。

施工前 シーケンサ

9-2編

シーケンサ改造を行い、冷却設備の自動停止・自動起動を実現します。

施工前 電気炉の制御盤

9-5編

こちらにタッチパネルを設置します。

当社の提案・施工内容

タッチパネルによる自動予熱・焼結の設定と予約、シーケンサ制御による冷却設備の自動停止と自動起動を提案
しました。

また、冷却設備の運転状況が制御盤でわかるようにし、現地でブレーカーにて運転停止させていたものを制御盤の照光スイッチにて制御できるようにしました。

施工の様子

冷却設備の制御盤

9-3編

照光スイッチを設置し、こちらで冷却設備の運転停止などの操作を行えるようにしました。

施工後 シーケンサ

9-4編

シーケンサを新しいものへと変更しました。

施工後 電気炉の制御盤

9-5編

タッチパネルを設置し、余熱の時間設定などもこちらで行えるようにしました。

当社スタッフより

工数が多く工事日数も限られていたため、冷却設備の制御盤制御と各自動起動機能追加とを2回に分けて工事しました。

自動予熱・焼結の予約は1週間以内で曜日指定、時指定、分指定ができ、予熱の時間設定などもタッチパネルで設定できるようにしています。

また、無人で行われる工程のため安全面に特化した設計を心がけました。

てご通信 vol.7

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昔に導入した機械に設置されている海外製制御が変更できない…

製造における改善活動、製造品目の変更等によって機械の制御方法を変更するという事は時々あるものです。社内の技術スタッフで対応できることが理想ですが、難しい制御変更等では当社にお声がけを頂きます。

規格が異なるから海外製制御機器は言語から違う

ご相談を頂く中でも良くいただく課題事項が海外製制御機器の回路設計です。海外と国内の制御機器は何故異なるのか、それは世界と日本の規格の差にあります。
日本国内に流通している機器には全てJIS規格が適用されています。一方で海外の場合は地域毎に様々な規格が用意され、その規格において技術が発展しています。
日本国内のJIS規格は高い「安全性」と「信頼性」を要求される規格であり、その土台が制御の仕方の差に表れます。

オフディレイタイマー1


オフディレイタイマー1

制御言語の主流は5つ。国内におけるスタンダードではない=ブラックボックス化。

国際規格で設定されている制御言語は5つです。其々特徴があるものですが、国内ではラダーエディタが主流です。

□ラダーダイアグラム(LD) エディタ
  日本国内で最も普及しているプログラミング言語。
  リレー回路表現したものでビット信号のON/OFFを扱う処理に適している。

□ファンクションブロックダイアグラム(FBD) エディタ
  計装分野で使用されていたものがPLCでも用いられる。
  データの流れが分かり易いというメリットがある。

□ストラクチャードテキスト(ST) エディタ
  複雑な演算や文字列処理の記述を得意とする。
  高級言語に慣れたエンジニアに向いている。

□シーケンシャルファンクションチャート(SFC) エディタ
  状態遷移を記述するのに特化した言語。各工程の遷移
  条件、工程内部処理を別に記述できる点がメリット。

□インストラクションリスト(IL) エディタ
  マイコンで言うアセンブラに相当するもの。
  容量・速度重視のプログラムには有効であった。

日本メーカーが開発当時、英文を利用した開発環境に慣れていなかった為、ラダー言語がPLC開発環境におけるスタンダードになったといわれており、国内ではラダー言語が分かっていれば大半の制御はわかるものです。
一方で、ラダー言語以外の制御方法が組まれているPLCにおいては読解や変更後の設定方法がわからずブラックボックス化して見えてしまうものです。

制御言語を国産化することは可能です。
そして、そこはサイテックが対応します!


PLCの国産化(国産制御への更新)は運用上重要な施策です!

海外の設備に設置されているPLCの言語が理解できない為に、改造や保守が課題となっているケースが見られます。
結果として、トラブル発生後の復旧時間が延びたり、保守の手間がかかる・予備品の過剰確保が必要となるといった
ことにつながっています。

国産化にあたってどの業者に依頼すべきか?

運用性の向上を目指してPLCの国産化に取り組む場合、どのような業者に依頼すべきでしょうか。

勿論、制御のエンジニアに依頼するのですが、その上で、以下の3つの点をチェックしてみてください。

①操業経験に基づくソフトの解析力
 実際に生産ラインがどのように動いているのか、今までにどのような改造を
 施してきたのかを知ったうえで、既存PLCを読解することが求められます。

②保全経験に基づく設計力
 様々な事業所で、どのようなトラブルが起き、保全をしてきたのか、そのノウ
 ハウがダウンタイムを最短にするための設計へとつながります。

③今後想定される改造に向けた思慮力
 国内において生産性向上は必須課題。解決に向けて制御の改造がされることは
 想定されうることです。
 その時に改造がしやすい配慮を設計に織り交ぜているか、そこが電気回路設計
 業者の力量と言えます。

上記の点を踏まえながら、PLCの国産化を進めていくことが中長期に渡って自社の利益に直結すると言えます。

オフディレイタイマー1
オフディレイタイマー1

当社のPLC国産化事例

当社で対応可能な制御の国産化の一例です!お気軽にご相談ください!

<制御メーカー>
□SIEMENS(シーメンス)ソフト解読、三菱PLCへの置き換え
□Rockwell(ロックウェル)ソフト解読、三菱PLCへの置き換え
□Automation(オートメーション)ソフト解読、三菱PLCへの置き換え

<設備機械>
□炉制御システム(焼却炉・鋳造炉・乾燥炉)
□搬送機械システム(ベルトコンベア、空送)
□各種生産ライン(食品製造・ゴム製造・金属加工・化学品)

オフディレイタイマー1

てご通信 フッター

ブローガン取付工事

鋳造工場にてブローガン取付工事を行いました。

これまではエアブローを取り付けていましたが、新製品のブローガンを代わりに取り付け、砂回収状況とエアー使用量削減の効果を図りたいとのご要望でした。

工事前の様子

ブローガン設置前

9-1編

ブローガン設置前の砂処理設備の様子です。

フリッカータイマー設置前

9-2編

ここに新たにフリッカータイマーを設置します。

当社の提案・施工内容

ブローガンを設置するとともに、フリッカータイマーを設置しました。

ONとOFF時間を個別に設定できるフリッカータイマーを設け、それによりブローガンを制御することで、最小限のエアー使用量で砂処理を行えるよう提案しました。

施工の様子

ブローガン設置後

9-3編

砂処理設備にブローガンを設置しました。

フリッカータイマー設置後

9-4編

あらかじめ敷設されたレールにフリッカータイマーを追加しました。

実験用キット

9-5編

ブローガンとフリッカータイマーの実験用キットです。

当社スタッフより

仮設でお客様に効果を見学してもらえるよう、ブローガンとフリッカータイマーの実験用キットを作成しました。

その後、実験用キットで効果が認められたため別日に施工しました。

新たな機器と共に、最適なタイマーを設置することで、工場の省エネ化を図っていきます。