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月別アーカイブ: 2022年2月

新設のサーボモーター盤の一次配線敷設工事

鋳造工場にて、新設予定の設備の一次側配線工事を行いました。

お客様の工場で新たにサーボモーターを導入するため、その一次側配線を敷設してほしいとのご要望でした。

回転速度や位置(角度)を正確に制御できるサーボモーターは、超高速や超精密な制御を行う産業機械の構成要素として、いまや必要不可欠なものになっています。

今回の事例は、お客様からよくご依頼いただくのひとつである、新しい設備の導入に伴う配線工事です。

工事前の様子

施工前 ブレーカー

9-3編

既設のブレーカーの容量は100Aでした。
施工前 盤の繋ぎ込み部

9-4編

施工前のブレーカーの繋ぎ込み部分の様子です。

当社の提案・施工内容

新設するサーボモーター盤の容量が大きいため、変電室のブレーカー容量をアップし、相応のケーブルを敷設しました。

事前に行った工事にて敷設した配管に、今回交換した200A のブレーカーからケーブルを敷設しました。

なお、変電室での作業が必要となるため、事前に各所に伝達していただき工場内を停電して工事を行いました。

施工中の様子

施工中の様子1

9-3編

高所作業車も使って工場内天井付近の配線敷設を行っています。
施工中の様子2

9-4編

作業員は、工場内に適した安全装備を付けて工事を行います。
施工中の様子3

9-5編

天井から屋根の上へ敷設しています。
施工中の様子4

9-3編

屋外でのケーブル敷設の様子です。

施工後の様子

施工後 ブレーカー

9-3編

200Aの容量のブレーカーに交換しました。
施工後 繋ぎ込み部

9-4編

一次側配線をつなぎこみました。
施工後 屋外ケーブル

9-5編

屋外から屋内へケーブルを敷設しました。

当社スタッフより

社員7
今回工事を行った時点ではサーボモーター盤はまだ設置されていなかったため、設置予定地の直前まで敷設し、繋ぎ込み時には停電させることなく施工できるようにいたしました。

このように、後工程のことも考え最小限の停電時間で済むような提案も可能です。

新たな設備導入時の配線工事も私たちにお任せください。

サーマルリレーのトリップ原因とモーター点検方法

工場で欠かせない設備のひとつがモーターです。

コンプレッサやポンプなど、様々な設備で使用されており、故障してしまうと工場全体が止まってしまうこともあります。

今回は、モーターが停止するときのひとつの理由である「サーマルトリップ」と、モーターのトラブル点検方法についてご紹介します。

サーマルリレーの役割

サーマルリレーとは、モーター(主に三相モーター)が何らかの理由で過負荷となり、過電流が流れてモーターが焼損するのを防ぐ保護継電器です。

バイメタルとヒートエレメントが内蔵されており、過電流により発生する熱を検知して、異常が起きた際に回路を遮断(トリップ)してモーターを保護します。

サーマルリレーがトリップした場合、根本の原因を特定して修理しなければ、サーマルリレーをもとに戻しても頻繁にトリップしてしまいます。

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サーマルリレーがトリップする要因

サーマルリレーがトリップする原因は、大きく分けて電気的要因と機械的要因があります。

電気的要因

 □電磁開閉器の接点不良
□ケーブルの断線、電源の欠相
□絶縁劣化
□端子のゆるみ
□サーマルリレーの容量選定ミス
□調整つまみの設定値のミス

機械的要因

 □異物が挟まっている
□オイルミスト等による金属の腐食
□モーターの軸が固着
□ベアリングの損傷
□バルブや電動弁の故障

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サーマルリレーの交換推奨時期

サーマルリレーの更新推奨時期は約10年ほどです。
設置環境や稼働状況によって大きく異なりますが、10年以上使用しているものについては、一度専門家による点検を行い、更新が必要かどうかを確かめることをおすすめします。

また、長く安全に使用するためには、他の設備と同様にメンテナンスが非常に重要です。
サーマルリレーは、気づかないうちに常に劣化を進行させるストレス(過電流や熱、ほこりや塵、温度・湿度、振動・衝撃など)がかかっています。
性能を長期間にわたって維持するためには、オペレーターや保全担当による日頃の点検(異音や異臭の有無、水・油・塵埃付着の有無など)と、専門化による定期点検が不可欠です。

モーターは、故障前の予兆を検知して早期対応が重要

ファンやポンプ、コンプレッサなど、モーターは工場内の様々な設備に利用されている重要な機器です。
工場のラインによっては、ひとつのモーターが故障トラブルなどで停止するだけで全体が停止してしまうこともあるため、絶対に止めたくないものです。
にもかかわらず、モーターのトラブルは意外と頻繁に起きてしまいます。
モーターの故障を防ぐためには、故障前に必ずある予兆を検知し、早期に対応することが非常に重要です。

モータートラブル時の点検実務レポートをプレゼント

今回工場担当者様向けに、「産業用モータ 故障トラブル時の点検実務レポート」を作成しました。

このレポートでは、最もポピュラーな誘導モータを例に、モータ緊急停止時の原因特定でどのようなことが現場でできるのかをまとめました。

このレポートの内容を勉強することで、モータが停止したときに確認すべきことを知り、モータの早期復旧につながることでしょう。

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モーターやサーマルリレーのトラブルはサイテックにお任せください

私たちは、岡山県倉敷市を拠点に電気制御工事を行う会社です。
モーターやサーマルリレーに関するご相談もこれまで数多くいただいてきたので、私たちの工事手順をご紹介します。

電気制御のプロとして、しっかりとお客様の課題を解決し、またアフターフォローやその後の設備運用のアドバイスなども行っていますので、
なにかお困りのことがございましたら、お気軽にご相談下さい。

お問い合わせはこちらから

1.制御盤にて原因を調査

制御盤面や盤内の状況を確認し、過負荷が原因でサーマルトリップが起きているのか、モーター回路の絶縁不良が原因で漏電が起きているか、サーマルリレーが正常に作動しているかなどを確認します。

また、サーマルリレーのリセットを遠隔で行えるように、機器の交換から繋ぎ込みを行うことも可能です。

オフディレイタイマー1

2.電動機の電気的・機械的故障をチェック

電気的な問題を確認するために、絶縁抵抗測定や、コイルのバランスに問題が無いかなどをチェックします。

機械的な問題の確認として、電動機を手で回して固着が無いかベルトの張りすぎがないかなどをチェックします。
また、虫やほこり、油などの汚れの付着が原因の場合もあるため、その場合はごみの取り除きも行います。

オフディレイタイマー1

3.最後に試運転

原因を特定・解決したら、最後に試運転を行い電動機軸受の異音が無いか、電流値は正常か、などを確認します。

しっかりと問題を解決したことを確認し、お客様に引き渡します。

オフディレイタイマー1

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バケットエレベーターの現地操作ボックス新設工事

鋳造工場にて、バケットエレベータの操作ボックス設置工事を行いました。

工場内に設置された2機のバケットエレベーターについて、現場にて寸動運転(インチング運転)ができるようにしてほしいとのご要望をいただきました。

既設の操作盤とは別で現場でも操作できるようにするとのことで、同時操作による事故が起きないよう設計しました。

工事前の様子

既設の制御盤

9-3編

既設の制御盤の様子です。
施工前 対象設備周辺

9-4編

新しく操作ボックスを設置する箇所です。
施工前 対象設備周辺

9-5編

配電盤と配管を敷設する箇所です。
施工前 シーケンス図

9-3編

改造前のシーケンス図です。

当社の提案・施工内容

対象設備である連続ショットブラストの近くに操作ボックスを追加設置しました。

今回ご要望を受けた寸動運転(インチング運転)は、創業時の自動運転中ではなく、ベルトの交換時などの保全作業で使用することを目的としていました。

そのため、自動運転中の誤作動防止及び保全作業中の安全性を重視し、制御盤での操作と現場での操作を同時に行えないよう設計しました。

施工後の様子

施工後 制御盤

9-3編

制御盤の操作部分にあらたにキースイッチを設置しました。
施工後 対象設備周辺

9-4編

現場付近に操作ボックスを設置しました。
施工後 対象設備周辺

9-5編

2機のバケットエレベーター操作スイッチの配電盤・配管の様子です。
施工後 シーケンス図

9-3編

制御盤と現場操作ボックス両方のキースイッチが「制御盤」となっていることを運転条件に追加しました。

当社スタッフより

社員7
「制御盤だけでなく現場でも○○を操作できるようにしたい」というのは、工場で作業している人にとって良くいだく願望だと思います。

複数の場所で操作できるようにする際問題となるのが、安全性です。

一方で操作している時にそれを知らずに別の場所で操作して事故が起きてしまう、ということは避けなければいけません。

私たちは、安全性を確保したうえで設備稼働の効率性を上げる工事も得意としています。

てご通信 vol.14

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「最新版の制御図面が手元にない」という状況、実は多くの事業所であります。

手元に、各制御装置の電気回路図・制御図面はしっかりと保管されていますでしょうか?

このような質問をすると「実は残っていなくて」「小さな改造を続けていて、図面はあるが最新版の物ではない」という状況がよく聞かれます。

確かに、図面の管理は大変ですが、適切に管理をしておかなければ後になって大変になる場合もあります。

図面1

図面がなくて困る場面は機器のトラブル修理時以外にもあります!

機械のトラブル時、その制御図面が有るか無いかは復旧のスピードに大きく影響します。

その他にも図面がなくて困ったというような事例をご紹介します。

図面の管理は大変ですが、困りごとになる前に最新版にしておきましょう。

図面がなくて技術継承が難しい

保全担当の方の世代交代や新人育成という場面は多くあります。

その時に、現状を資料として引き継ぐのですが、その情報がなくて苦労したという声も聞かれます。

制御の改造をしたくても、現状の制御状況が見えておらず手間が掛かる

PLC内になる制御プログラムを見ても、どのようなプロセスフローになっているのかがまとまっていなければ、改造のしようがありません。

そのような場合は、まずはリレー図・シーケンス図に書き上げる事からスタートします。

機器のリプレースの時にどのような制御プログラムを書けばよいのかわからない

機器の劣化によってリプレースをする際、現状プログラムを書き換える必要性が出る場合もあります。

その場合も、図面から全体の挙動を確認し、組み上げていく事が求められます。


当社で行った図面製作の業務をご紹介します

いつかやらなければと思いつつも時間が確保ができず先延ばしというお声を時に聞きます。

当社では図面作成業務も対応可能です。先ずは皆様の状況を伺わせてもらえればと思います。

外国製制御の国産化にあたっての図面作成

<食品製造業 Y社様 PLC国産化工事>
外国製の製造機器を改造したい場合、その図面や説明資料が外国語で書かれていて理解ができないというケースがあります。

外国製PLCの国産化にあたっては、それら制御の図面を一度整備することから行っていきます。

本件では手書きの制御図面がある状況で、ここから状況を把握、回路図を作成し国産の制御装置へプログラミングしてきます。

設備更新前の図面整備

<金属加工業 N社様 図面作成業務>
機器更新をする際、更新前と同じような挙動をするかは稼働させてからでなければわかりません。

その為に、既存設備の制御状況を把握することが必要となります。

PLCの情報と稼働状況を確認し、制御図を書き上げ更新に臨んでいただくことになりました。

こちらも手書きの図面からのスタート。一度データにして、それから新たな機器へと落とし込んでいきます。

図面整備の支援

<機械加工業 K社様 図面作成業務>
図面を整備し、最新版の物に刷新するというお客様要望からご相談を頂き、当社もサポートさせていただきました。

制御図においては、導入時の図面はあるものの、改造を繰り返しており、図面との齟齬を直してほしいという要望でした。

一つ一つ確認をしていきながら、図面のアップデートを進めていきました。

てご通信 フッター