ブログ

月別アーカイブ: 2021年8月

工場の安全対策

センサーやスイッチなどの機器を導入することは、工場の安全性を大きく向上させます。

サイテックは、電気回路設計ができる技術者が在籍しているため、機器の選定から設置、電気回路の改造までを一気通貫で行うことができます。

そのため、「機器の設置をセンサー業者に、回路の改造・接続を電気工事会社に」と複数の業者に依頼する手間を省くことができます。

お客様のご要望を丁寧にお聞きし、さらに既存の工場設備の状況を踏まえ、最適なご提案を提供できることがサイテックの強みです。

オフディレイタイマー1

工場の安全対策機器

工場の安全対策の基本は、人と機械の作業領域を「隔離」することと、機械稼働エリアに人がいる時に機会を「停止」させることです。
その「隔離」と「停止」を確実に行うのに有効なのが、センサーやスイッチなどの安全機器です。
今回はそのような、工場の事故防止に役立つ技術の一部の例をご紹介させていただきます。

セーフティドアスイッチ(セーフティドアセンサ)

セーフティドアスイッチ(セーフティドアセンサ)とは、機械を囲む柵や扉に
取り付け、機械の稼働時に人が柵内部にいる状況をなくすインターロック装置
です。

工場内の機械は、事故防止のために柵や扉で隔離されていることが良くあります。
しかし、機械のメンテナンスや修理の際には人が柵や扉の内部に入り、点検や
作業をする必要があります。
このように人が機械に近づいている時に誤って機械が稼働してしまうと、事故が起きる可能性が高まります。

セーフティドアスイッチ/セーフティドアセンサは、機械稼働時には扉がロックされるようになっており、ロックを解除する際には機械に停止命令を出します。
「機械稼働時に人が内部に侵入している」という状況が起き得ないようにして、工場内の安全を確保します。

オフディレイタイマー1

ライトカーテン

ライトカーテンとは、扉のない出入口などで、人や物の通過を光で検知する安全機器です。

危険区域の出入口となる場所の両端に、光線を出す投光部と光線を受ける受光部を並行に設置し、この間を人や物が遮ったときに機械を停止させます。

工場内の構造や作業員の動線の関係で扉や柵を設置するスペースがない場合でも、しっかりと安全を確保できることが特徴です。

また、検知対象によって光線の本数を減らしてコストを削減するなど、使用方法に応じて設定を変更することも可能です。

他の安全対策機器などと組み合わせて使うことで、安全性をさらに高めることができます。

オフディレイタイマー1

セーフティレーザースキャナ

セーフティレーザースキャナは、反射型の安全センサです。

作業者が危険区域内に侵入したときに機械に停止命令を出し、また危険区域内に作業者が存在している時に機械が作動しないようにします。

小さな機器で設置に場所を選ばず、また保護領域を自由に設定できることが大きな特徴です。

また、保護領域とは別に警告領域というものを設定することで、不要な設備停止を防ぐこともできます。

オフディレイタイマー1

マットスイッチ

マットスイッチは名前の通り、マット型の安全機器です。

作業者がマットを踏むと、センサ内部の接点に圧力がかかり、機械を停止させます。また、作業者がマットを踏んでいる間は機械が起動しないようにします。

サイズや材質を選択し、各設備環境に合わせて設置することができます。
産業用ロボットなどの周辺に敷いて使用されることが多いです。

ロープスイッチ

ロープスイッチは、ベルトコンベアやローラーコンベアなど、広範囲に広がる機械に適した非常停止スイッチです。
コンベアの異常を発見したときにすぐにコンベアを停止できるよう、非常停止スイッチが必要ですが、非常停止押しボタンを設置するとなると何個も設置する必要があり、また停止させるのにタイムラグが生まれてしまいます。

そこで最適なのがロープスイッチです。
ロープスイッチはコンベアに沿って連続して設置されており、異常を発見したときにロープを引っ張ることでコンベアを停止させることができます。
非常停止押しボタンのように何個も設置する必要がないため経済的であり、異常を発見してから停止させるまでのタイムラグも最小まで減らすことができます。

岡山県倉敷市の電気工事会社

私たちは岡山県倉敷市の電気工事会社です。
岡山県内の事業者様から、これまで工場の安全対策に関する工事のご依頼も多くいただいてきました。

工場や対象機械の設置・稼働状況などにより、適切な安全対策機器は異なります。
豊富な知識と経験をもとに、お客様に最適な機器の選定、設置方法を提案いたします。

そして、安全機器の設置から電気回路の改造までを一貫して行うことで、お客様の工場の安全性を確実に向上させます。

倉敷、岡山の事業者様で工場内の安全対策について何かご相談したい方がいらっしゃいましたら、まずはお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちらから

天井付近の電気配線の変更工事

天井付近の電気配線の変更工事を行いました。

今後フリークレーンを導入するための骨組みを立てられるよう、それまで天井から下ろしていた蛍光灯を移動してほしいとのご要望でした。

工事前の様子

施工前 照明

9-1編

天井から照明が吊るされている状況でした。

施工前 天井付近の配線

9-2編

天井から照明を吊るすための配線が垂れてきています。

施工前 ラック

9-5編

天井付近にこのようにラックが通っています。

当社の提案・施工内容

ラックのルートを変更し、天井から降りてきている蛍光灯を、地上に架台を作ってそこに取り付けました。

フリークレーンの施工会社、現場オペレーターと打ち合わせをし、各配線が邪魔にならず今後の作業に影響が出ない位置を割り出しルートを変更しました。

施工の様子

施工後 照明

9-3編

地上に架台を設け、天井からの照明の配線をなくしました。

施工後 天井付近の様子

9-4編

天井からの照明の配線がなくなり、またラックのルートも変更しました。

施工後 ラックのルート

9-5編

ラックのルートを変更しました。

フリークレーンの骨組み

9-6編

施工後にフリークレーンの骨組みが敷設された様子です。

当社スタッフより

設備改造をする際、今回のように既設の照明の配線などが邪魔をしてしまうケースはよくあります。

私たちは、他の業者様とも連携をし、今後の設備改造に合わせて最適なルートを提案します。

設備改造を考えていらっしゃいましたら、それに伴う電気配線改造は私たちにお任せください。

てご通信 vol.8

てご通信8

電気制御工事屋が提案するFA装置の簡単設置見える化デバイス

5Gの一般普及が進む中、注目を集めているのがIoTデバイスを用いた見える化です。(実際のところ、5Gの普及とは関係のなく、生産の合理性を追求する上で見える化のニーズが高まっているように感じます。)

私達、制御工事を行っている身としては、制御変更の仕事の延長線上にデータのフィードバックの必要性があると思うものの、具体的な施策がなく、常に裏打ちのない最適化と思われる答えを模索しているようにも感じます。
その中で、今回は私達がご提案している見える化デバイスをご紹介します。

付けるだけ 10分で立ち上がる遠隔監視

過去から「データを常時見たい」という要望はありました。しかし、導入に関する手間とコスト、それによって得られるメリットを天秤にかけた際、投資に値するメリットが生まれるものではありませんでした。

サイテックでは、様々なIpTデバイスの中からスモールスタートが可能なデバイスをご提案しています。
その7つのメリットをご紹介します。

①集中監視システムを、大幅なコストを掛けずに実現。相当安い。
 ・導入費としては約10分の1のコストで実現できたりする。
②システム導入に工事が不要(場合によって工事必要)
 ・工事費用が安い。工事の使用を立案する手間が省ける。
③導入後に簡単な操作で運用が可能
 ・説明書をみて設定するだけで使用可能。
④運用までに時間がかからない
 ・工事期間が極端に少ない。専門設計がいらない。
⑤色々な機器に繋ぐことが出来汎用性がかなり高い
 ・三菱、オムロン、キーエンス等色んなメーカーに改造なしで使用可能
⑥トラブルをすぐに伝えてくれる
 ・トラブルを登録したメールアドレスにすぐに知らせてくれる
⑦警告のしきい値を自由に簡単に変更できる
 ・日々刻々と変化する状況に自由に簡単にパソコン上から変更可能

オフディレイタイマー1
手のひらサイズ 工事不要で設置
オフディレイタイマー1
FA機器の稼働状況を常時監視
オフディレイタイマー1
見やすい画面 全体把握も容易
オフディレイタイマー1
機械ごとの稼働状況もすぐ確認

データが手軽に見えることはわかったけど、どうやって生かして現場にメリットを生み出していくのか

工事不要・すぐに立ち上げることができるIoTデバイスにより、機械の稼働状況が把握できるという事はわかりました。
具体的にどのような場面で活用がされているのか、導入事例をピックアップしていき、活用方法をイメージしてみてください。

乾燥炉における温度監視

製品を乾燥炉で処理する製造ラインにおいて、乾燥機の温度にバラつきがあるため、上段/中断/下段3点の温度を計測。

規定時間で温度を目標値に到達させることが品質に関わるため、温度と到達時間を確認するためにデータ収集を行います。オペレータは遠隔で乾燥状態を監視し、到達時間に異常がある場合は、メールで検知しすぐに現場へ状態確認に行くことができます。

オフディレイタイマー1

洗浄ラインのプロセス監視

この工場の洗浄工程ではシビアなphコントロールが必要となります。
今までは、定期的に現場に数値を確認しに行っていましたが、このIoTデバイスを導入したことで、簡単にph情報をクラウドに保存することができるようになりました。

異常時には、メールでアラーム通知を出すことが可能。データはクラウドに保存されているため、現場担当者だけではなく、品質保証担当者など複数の部署で簡単に共有することが可能です。

オフディレイタイマー1

測定データの保存と異常監視

PLCで制御している設備に後付けすれば、 測定データを保存することができます。 NG品が発生した場合には、メールで異常を通知することも可能です。

今まで不具合品が出ても、それを詳細に検証することができませんでしたが、本デバイスの導入により、機械の劣化状況が分かるようになり、不良品の発生を未然に防ぐことができるようになりました。
データを振り返ることで大きな生産性を上げることができました。

オフディレイタイマー1

てご通信 フッター

ファンの過負荷調査

排気ファンが過負荷により何度も停止してしまうというケースがあります。

モーターなどの電動機には、破損を防ぐためにサーマルリレーなどの継電器が備え付けられています。
規定値以上の電流が一定時間以上流れた時に、サーマルリレーが配線を遮断する(トリップする)ことによって、モーターなどの電動機を故障から守ります。

サーマルリレーが正常に作動し、故障や事故から守っているのは良いことですが、過負荷の原因を特定しなければ毎回サーマルトリップが起き、ファンが正常に作動してくれません。

排気ファン 拡大


サイテックの特徴

一般的な電気工事会社では、問題と考えられる部品の交換を行って終了、ということもあります。
しかし弊社では、過負荷の原因を詳しく調査し、原因を特定します。

これにより、部品の交換を行う必要がないのに交換してしまう、といったことを防ぐことができ、結果的に費用を最小限に抑えることにつながります。
さらに、原因を明確にさせることで、再度過負荷が起きないよう正しい対策を取ることができます。

排気ファンの過負荷調査の施工事例はこちらから

過負荷の原因

過負荷の原因としては、機械的トラブル、電気的トラブル、その他のトラブルが考えられます。
以下で紹介する過負荷の原因となるトラブルをひとつひとつを確認し、確実に原因を特定します。

機械的トラブル

〇三相誘導電動機
工場で最もよく使用されているモーターは三相の電源を持つ三相誘導電動機
(三相モーター)です。
三相のうち1つ以上の相が断線、接続部のゆるみ、接触不良などが原因で作動しない状態を欠相と言います。
この欠相状態でモーターを起動すると、過負荷を検知してサーマルトリップします。

オフディレイタイマー1

〇モーターベアリング
モーターには、回転部分を正しい位置で支えるための軸受(ベアリング)があります。
ベアリングの異常としては、ごみの侵入、潤滑剤の不足・過多、衝撃を受けたことによる損傷などがあります。
ベアリングが故障すると、モーターに過負荷がかかってしまい、サーマルリレーが作動してストップしてしまいます。
異常音や熱の発生などで検知することができます。

オフディレイタイマー1

電気的トラブル

〇漏電
電気が本来通る回路から外れて流れてしまうことを漏電と言います。
ケーブルがネズミなどによってかじられて損傷している、電気接触部分に堆積したほこりが空気中の水分を吸収して発火する(トラッキング現象)、水濡れ、絶縁体の経年劣化などにより漏電が発生します。



オフディレイタイマー1

〇短絡(ショート)
電気抵抗を介さず、プラス極とマイナス極が直接つながることで大きな電流が流れてしまうことを短絡(ショート)と言います。
感電や火災を引き起こしてしまうのを防ぐためにブレーカーがトリップし、回路を断線します。

オフディレイタイマー1

その他のトラブル

〇汚れの付着
排気ファンやエアフィルターは長期間掃除をしないでいると、ほこりや油、虫などのごみが付着してしまいます。
これによりモーターの回転子に負荷がかかり、過負荷によってサーマルトリップしてしまいます。




オフディレイタイマー1

メンテナンス

オフディレイタイマー1

過負荷を防ぐためには日頃のメンテナンスが重要です。

 □プラグやコンセントを定期的に外し、ほこりを掃除する
 □ケーブルや絶縁体の状態を確認し、劣化が進んでいる場合には交換する
 □モーター稼働時に異常音が発生していないか確認する
 □モーターやフィルターを定期的に掃除する

これらを行うことで、ファンが過負荷によって稼働しないという事態を防ぐことができます。

岡山県倉敷市の電気工事会社

サイテックは、岡山県倉敷市の電気工事会社です。
倉敷市内や岡山県内の事業者様を中心に、これまで多くの工場の電気設備の工事を行ってきました。

ファンの過負荷調査に関する実績も豊富にあります。
電気のスペシャリストがモーター、ケーブル、プラグ、ファン、フィルター等の器具をひとつひとつ丁寧に調査し、確実に原因を特定いたします。
お客様の課題を解決したうえで、再度起こらないよう具体的な対策などもアドバイスさせていただきます。

「ファンがすぐに停止してしまい、原因がわからない」という方がいらっしゃいましたら、弊社にお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちらから

転轍機のセレクタスイッチ設置工事

セレクタスイッチ(切替スイッチ)の設置とシーケンサ改造工事を行いました。

工場内のホイストのセンサーに不具合がある際にも、転轍機を強制的に動かせるようにしたいとのご要望でした。

センサーによって工場内の事故防止を行うのは基本ですが、そのセンサーが正常に作動しない「万が一」にも備えることで、事故の確率はさらに抑えられます。

工事前の様子

施工前 制御盤扉

9-1編

こちらにセレクタスイッチ・表示灯を追加します。

施工前 制御盤内部

9-2編

扉の裏側からケーブルを伸ばしています。

当社の提案・施工内容

ホイストのセンサーに不具合が起きた際には、セレクタスイッチにてそのセンサーを無効化し、センサーが誤検知していても転轍機を起動可能にしました。

また、センサーが無効化されている時はそのことがわかるように、セレクタスイッチと共に表示灯を設置しました。

施工の様子

施工後 制御盤扉

9-3編

セレクタスイッチと表示灯を既設のものの隣に設置しました。

施工後 制御盤内部

9-4編

既存のケーブルとまとめて配管しました。

当社スタッフより

セレクタスイッチによりセンサーの無効化を簡単に切り替えられるようになったため、使用の際には十分に安全面を考慮してもらうよう現場オペレーターに丁寧に説明しました。

また、工場内の別の箇所で同じような施工が施されていたため、オペレーションで混乱が起きないよう部材や仕様を既設のものと揃えました。

私たちは工場の安全対策のための様々な提案をしております。

事故防止のために工場内で気になる点がございましたら、お気軽にご相談ください。